25 Nov ナイル殺人事件 アガサ・クリスティの典型的なフーダニットの作品
だれもが知っているミステリーの女王、アガサ・クリスティの本は読んだことがなく、初めて映画「オリエント急行殺人事件」で接したのですが、興味津々で観ていて、全貌が明らかになった時、え、こんなものなのと失望したのを覚えています。もう誰もが知っていると思うのでネタばれの心配はないと思いますが、全員が犯人だったなんて。ただ、超一流のスターが総出演で、ま、顔見世興行のような映画としてはエンジョイできました。数年前のリメイクは、どうでもいいようなスターがあれこれと出ていて、スケールが小さくなり品格に欠けた映画。「オリエント・・・」の成功に続いて制作されたのが「ナイル殺人事件」。これは、典型的なフーダニット。ナイルを行く豪華客船。大富豪の娘(ロイス・チャイルズ)は結婚したばかり、夫(サイモン・マッコーキンデール)は、彼女の親友でもあった恋人(ミア・ファロー)を捨てての仕業。3人共乗船してるんですね。それに色々な人物が関わるのですが、大富豪の娘が銃殺され、さて犯人はというドラマです。犯人に意外性がなく、どんでん返しもないですが、ピラミッド、スフィンクスや遺跡をバックに、エンタメとして楽しめます。ファローが熱演、ジュリエットのオリビア・ハッセイは、少し影のある役で、性格俳優的な新境地を開拓。オーバーアクティングですが、アンジェラ・ランズベリーが笑わせてくれます。後のジェシカおばさんですね。オリエントのポワロは、凝ったメイクアップのアルバート・フィニー。この映画のポワロはピーター・ユスティノフ。好みとしては、ユスティノフです。
75点
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